◇ 心霊ちょっといい話VER.5 ◇
157 :とりあえず 1:03/06/27 16:45
北海道に住んでいた俺のじいちゃんは、町議会議員も務めたこともある堅物だったそうだが、
(その頃は俺たち家族は、千葉に出てきてたし俺も消防だったから・・・)
夏休みに帰省すると釣りを教えてくれたり畑でとうもろこしを取ってくれたりして、俺たちにはとっても優しかった。
俺が工房になった時、そんなじいちゃんがボケはじめたというので、(俺には信じられなかったけど)
母ちゃんが北海道に看病?というか様子を見に行ったんだ。
そんで母ちゃんから電話がかかってきたが、母ちゃん曰く、
『それがねぇ~やっぱりちょっとボケてるみたい。
私のことはわかるみたいだけど、おばあちゃんとか近所の人とかわからなくなる時があるのよ』
ということだった。
その時、俺もじいちゃんと話しをしたが、別段かわった様子は見られなかった。
「元気でなぁ。今度、遊びにいくからねっ、じいちゃん」
『んっ、はやぐぅごいっ』←じいちゃん
それが最後に話した言葉だった。
それから半年後、そんなじいちゃんが死んだ・・・
158 :そんでもって 2:03/06/27 16:56
俺たち家族はすぐに北海道にいった。
そして通夜が終わり、遺影を前にして親戚連中が酒を飲みながら話をしていた。
俺はまだじいちゃんが死んだのが信じられないで、涙も流さずにボーとしていた。
じいちゃんは最後の方は誰が誰だかさっぱりわからなくなってたが、
俺が遊びにくるからと何度か話をしてたそうだ。(ごめんなぁ会いに来なくて・・・)
そんな中で、親戚連中がなんか喧嘩を始めだした。(何が原因だったか覚えていない)
俺は怒りが込み上げてきた。
何でこんな時に喧嘩してんだぁ、じいちゃん死んじゃったんだぞぉ~
俺は心の中でそう叫んでた。
その時、俺の体が前後に大きく揺れ始めた。
なんだこれは・・・
そうか、じいちゃんだろっ、そうだろっ。じいちゃんも怒ってるんだろ~
文句のひとつもいいたいんだろ~じいちゃん俺の体使っていいよ。
俺はじいちゃんに心の中で話しかけた。
160 :ラスト 3:03/06/27 17:13
親戚連中も俺の異変に気付いて騒ぎはじめていたが、俺の体の揺れはますます大きくなっていた。
俺は涙が溢れて止まらなくなっていた。
俺が泣いているのか、じいちゃんが泣いているのか自分でも解らなくなっていた。
そして、俺の口からそこにいる親戚全員の名前が次々に呼ばれていった。
最後には俺の名前が呼ばれた。そして・・・
「みんなぁ、み~んなぁ、来てくれてありがとおぅ~
ありがとおぅ~
ありがとおぅ~」
と何度もしゃべり続けて俺は気を失って、次の日の夜まで高熱を出し寝つづけた。
じいちゃん寂しくって、そしてみんなに会えてうれしかったんだろうなぁ。
そんな俺は霊感なし。
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