◇ 心霊ちょっといい話VER.5 ◇
11 :大好き:03/05/22 23:05
私が15歳の1月。
受験を目の前にして、深夜から朝まで受験勉強をしていたとき、
机の上においてあった参考書が触ってないのに急に落ちた。
溜息をついてそれを拾いに机の下にもぐったとき、それが起こった。
1995年1月17日5時47分。
私の住んでいた地方は戦後最大の地震に襲われた。
ものすごい地響きといろんなものが壊れる音を机の下で聞いていた。
しばらくして揺れが収まり、机から這い出すと、
机の向かいにあった窓ガラスが椅子の背もたれに刺さり、机の上はガラスと倒れてきた本棚でぐちゃぐちゃだった。
わたしは拾った参考書をみて、驚いた。
参考書だと思っていた本は、祖父母に前日買ってもらったばかりの日記帳。
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鍵付きで革張りの、ちょっと高価なものがクラスで流行っていて、
私も例に漏れず欲しくなり(今となってはどうして欲しかったのかもわからないけど)買ってもらったものだった。
「あれ?」と思って中を開くと、最初のページに、
『生きていることをただ感謝し、毎日を大事にせよ』と、僧侶だった祖父の達筆な言葉が書かれていた。
はっと我に返ったとき、母が血相を変えて私の部屋に来た。
机の下で丸まっている私を見て、無事な姿に大泣きしていた。
その2時間後。祖父母が地震で亡くなったと、叔父からやっと連絡があった。
ところが、亡くなっていたのは布団の上ではなく、二人とも本堂の仏さまの前だったと言う。
後から聴いた話で、祖父母は受験前の私のために、毎日朝5時半ごろから仏様に読経をしてくださっていたのだ。
あの日記帳を落としてくれたのは、祖父母だったのではないかと思えてなりません。
そのことがあって、私は受験高校を変更、現在は看護婦をしている。
生きていることを感謝し、毎日を大事にしたい。
日記という名の手紙を毎日日記帳につづり、祖父母に供えて手をあわせています。今年で8冊目。
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