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『バイト(石屋)時代の話』


◇ 心霊ちょっといい話VER.2 ◇

80 :スレ違いでスマソ:2001/05/12(土) 03:19
私は二十歳の頃石屋でバイトしてました。

ある日、あるお墓に工事に行くと、隣の墓地に自分の母親位のおばさんがいました。
なぜかその人は、私の働く姿を見守るように見ているのです。
その人の墓は、最近の仏さんだなってのは雰囲気でわかってました。
少し話を聞くと、最近バイク事故で息子さんを亡くされたとか…。
「同じ位の子を見るとどうしても…」
わかります、痛いほどそのおばさんの心情はバカな私にもです。

おばさんは帰りに、
「これ息子に供えたのだけどよかったらおやつに…
 親よか先に死んだらだめだよ」
「はい、気ぃ落とさず元気で…」
帰って行くそのおばさんの後ろ姿を今でも覚えてます。


81 :80つづき:2001/05/12(土) 03:46
三時の休憩にそのおやつを食べようとすると、離れた所で働いていた隣県の同業の親方が近づいてきました。
「今そこに地蔵さんが手をつないでおりてきてるから…
 墓所の向こうに六地蔵があるから、それをそこへ…」
と言い残し戻って行きました。
私はそんなことねーべーと自分の親方に言うと、
「いや、あの人は死ぬ程の大病助かってから見える人らしいから、言われた通りにしろ」と…
その頂いたおやつを地蔵さんの所へ供えました。


84 :80:2001/05/12(土) 13:07
バイト(石屋)時代の話をもうひとつ…。

その日の現場(墓地)工事を終え、翌日の段取りに会社に買えると、
「明日はここに行ってくれ」と図面と製品の墓石を案内されました。
石の裏に刻まれた名前は、二年前事故で亡くなった友達です。
この仕事をしていればこんなこともあって不思議ありませんが、この時はそう思いたくはありませんでした。
すかさず私は社長に、
「これ俺の友達だから最後まで担当させて下さい」
「そうか、いい仕事しろよ!」
工程上最低日をあけて三回は行くので、担当が代わる可能性があったのです。


85 :80:2001/05/12(土) 13:57
当日はあいつの好きだった銘柄たばことコーラを朝買いました。
あいつを思い出し、飲み、吸いながら心の中で、
「おう待ってろよう、りっぱの作ってやるからよう」などといいながら仕事をしました。

数日後完成。
私は納骨が終えた頃を見はからい訪れると、花が飾られてます。
さらに数日後、あいつの夢を見ました。
前歯のない顔で笑いながらエロ本をくれる夢…そんな奴でした。(笑)私の思念がみさせた夢かもしれません。
大きな事故だったので今でも噂はあるみたいですが、私はあの夢で成仏を信じたいです。

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