「『トンネルの上の廃病院』1/2」の続き
ほんのりと怖い話スレ その72
936 :本当にあった怖い名無し:2011/05/23(月) 03:35:09.88 ID:E3o+YfRkO
>>933
ほんのりどこじゃないので明日ゆっくり読むわw
>SとAにはその後沢山不思議な話を聞いて
この辺も書いて欲しいな~
938 :プリン:2011/05/23(月) 03:44:50.37 ID:1DeR120w0
いつ規制されるやもしれないので突然消えるかも知れませんし、大したオチもありませんぜ。
Sの弟の話
Sが昔山に行ったときついて来た幽霊『カケル』くんが居る。長くなるから詳しいとこは省くね。
んで、S家までついて来て、普通にみんなカケル君を認めて暮らしてるそうだ。
あるとき、S弟が泣きながら家に帰って来た。
「どうしたの!」
Sが尋ねるが、犬に追いかけられただけだと言う。
でも、カバンの中に入っていた筆箱がボロボロだから、おかしい事に気付いた。
次の日、カケル君に「今日、S弟についていってみてくれない?」と頼んで見る。
939 :プリン:2011/05/23(月) 03:53:20.76 ID:1DeR120w0
昼休みのカケル君の報告によると、S弟はどうやらいじめられているらしい。
Sは弟と同じ学校だったから、クラスを覗きに行ったんだって。
教室からすごい音が聞こえて来た。弟の机は投げ捨てられ、鞄で殴られている。
もうクラス全体が、そう言う雰囲気に慣れてるみたいだった。
「……」
言葉も出ずにSは震えた。
何も出来ずにいったん家に帰って母に報告。
黙認してた教師は左遷され、主犯格の少年の家に怒鳴り込んだらしい。
942 :プリン:2011/05/23(月) 04:00:21.44 ID:1DeR120w0
でもやっぱり子供だから、少年はいじめをやめない。
カケル君はSにかなりなついてるみたいで、Sが嫌な気分になるような事を誰かがすると、
本当にその場の雰囲気が凍りつくというか、カケル君が怒るんだ。
で、暫くS弟についてたから弟にも懐いて、
虐めてた少年が遊具から落ちて大怪我をしたり、雰囲気に耐えられなくなる子どもが出てきた。
根本的な解決にはなってなくて、弟は転校してしまう。
Sの方からカケル君になんとか理解してもらい、今はそんな事ない見たいだけど、
機嫌が悪くなってものを壊す事はあるらしい。
943 :プリン:2011/05/23(月) 04:06:12.12 ID:1DeR120w0
S弟の話は以上です。短いですけども。
覚えてる範囲で、答えれるとこは質問にでも答えて行こうかと思ってます。
944 :プリン:2011/05/23(月) 04:16:03.35 ID:1DeR120w0
Aの旅行の話
Aは目がすこぶる悪い癖にメガネを掛けない。
本人曰く、「目が濃いから、メガネまでかけると顔がやかましくなる」との事。コンタクトは怖いと言う。
Aは、高校の友達と九州に行く事になったらしい。
高速を連続して走る車の助手席で、暇なのでAと友達はクイズをだしあっていた。
連続したトンネルを走っている時に、Aが左の路側帯に目をやると、
腰に手を当て、人差し指で地面を指差す人が立っていた。
「今へんなおっさんいたよな?」とAが言うが、
「見てねぇよw事故るから怖い事言うなw」と一蹴されてしまう。
945 :プリン:2011/05/23(月) 04:24:16.41 ID:1DeR120w0
「んだよ…俺だけ怖いじゃねぇか」
そんなこんなでその時の旅行は終わった。
んで去年、Aはその時の友人に会うために、同じ道を通り高速を飛ばして居た。
友人が仕事の関係で九州配属になったのだ。
「あぁひまだなぁ」
なんて独り言を言いながら走り続ける。
「この辺か……」
以前の旅行で人を見た処に差し掛かる。チラチラ脇見運転をしながら通り抜けてしまった。
「あれ…居ない」
そりゃそうだ。何年も同じ場所に人が居る方が怖い。
947 :プリン:2011/05/23(月) 04:29:48.36 ID:1DeR120w0
いや、まてまて。見えるはずが無い。メガネ掛けてなかったもん。
Aはメガネを掛けていないと、対面に居る人の表情さえわからない。
気付いた瞬間寒気がして、
「パーキング……なんkmだ?」
丁度近場にあったパーキングに入り、急いでSに電話する。
「おい、S?いま俺の居るとこ見える?」
『ばっちりよー。人が沢山車が沢山ネー』
Sはなぜか酔っていて、当時彼女の中ではやっていたフィリピン人のモノマネで電話を受けた。
948 :プリン:2011/05/23(月) 04:37:13.74 ID:1DeR120w0
「へぇ?」
Aが入ったパーキングは、トイレと電話しかなく、車も3台程しかなかった。
『どこ見てんの?お前の後ろだよ』
すぐに車に乗り込み、パーキングを抜け出す。
「うぐぐ…」
Aは出来る限り運転に集中し、高速を降りて少しでも明るい処へ向かおうとした。
が、へんな集落に入り込んでしまい、カーナビには見た事も無い記号がてていた。
「あぁ、終わった」
Aが何かの覚悟を決めると、電話がなりだした。Sだ。
『うそうそ!ごめんよーw』
「おまえ!車乗ってる時はだめだってあれほ」
『ほれほれ、そんな事より運転に集中だ』
949 :プリン:2011/05/23(月) 04:51:35.08 ID:1DeR120w0
『次右。んで真っ直ぐ。もうすぐ抜けるから大丈夫』
酔いの冷めて来たSが、たんたんと言う。
『よしよし、後少し。つぎひだりねー』
「なんでだよ?ここ真っ直ぐいったら抜けれるじゃないか?」
『良いから』
ドスのきいた声で言う。
何とか謎の集落から抜け出した。
『奇跡的に運のない男だね!帰りは同じ道使うなよ』
「トンネルの事?集落のこと?パーキングか?」
『全部だよ』
Sが早口で言った。
帰りは来た道を避けて全部下道で帰ったお陰で、ガソリン代がえらいことになったらしい。
回り道をしたのは、ついて来てる人を減らす為。
明るく電話に出たのは、カケル君が怖がっていたからだった。
Aから電話があった時点で、カケル君に出るのをとめられたらしい。
950 :プリン:2011/05/23(月) 05:00:38.26 ID:1DeR120w0
SがAの家に来た時の話
ほんの数日前の話
Sが1人でAの家に来ると言う。血はつながってないのに変な話だが、親戚みたいな扱いだった。
で、『21:00につくから迎えに来てねー』とSからメールがあったので迎えに行く。
俺たちが住んでる団地から駅に行くには、橋を渡るか神社の前を通らなければいけない。
Cが死に、Bが自殺した場所だ。
あいつら元気なのかなぁなんて、死んだら元気も糞もないが、Aはぼんやり考えていた。
駅に着くとSが手をふって居る。
「たばこくせぇ!」
開口一番不機嫌だ。
952 :プリン:2011/05/23(月) 05:10:44.65 ID:1DeR120w0
どうするかな、Sには黙っとこう。
AはSに、病院で俺たちに降りかかった事、BとCが死んでしまったことを何も説明していなかった。
隠してもバレるだろうが、出来るだけ普段通りのテンションで、その日は橋を渡る事にした。
「あのあれよ!あっ…あっ……って声!あんなの目の前に居たら失神しちゃうね!」
最近見た呪怨の話でSが盛り上がる。
「おしいれあるでしょ!Aの部屋!絶対あそこで寝たくないw」
何事もなく橋を渡り終え、コンビニによる事にした。
「ただいまって何なの?」
Sが悲しそうに言う。震えて居る。
「なんであんなに必死に。Aに言ってたよ?」
Sが泣き出し、Aも泣き出してしまう。
「ごめんな、B。でも、俺たちじゃ何も出来ないんだよっ…」
953 :プリン:2011/05/23(月) 05:26:55.22 ID:1DeR120w0
Bの姿こそ見えなかったが、橋を渡っている中、ずっと囁くように「ただいま」と聴こえた。
観念して、Aは事のあらましをSに告げた。
「やっぱり、あの時のカクカクが関係あるんだね」
「Aが自分でいったとおり、ほんとに何も出来ないよ。
実際あたしもあれを見て何かわかンなかったし、よく同じ目に合わなかったと思うよう。
正直ね、今日この街にくるのもちょっと気が引けたよ。
カケル君がさ、いつも付いて来てたんだけど、二度と行きたくないって」
この時Sに漏れ、俺たちの計画は頓挫した。
Sが来た目的はそれだったらしい。
おしまい。
怖くもないし面白くもない話に、長々とお付き合いいただきありがとうございました。
また機会があれば、別の話を投下させていただきます。
ありがとうございました、さようなら。
956 :934:2011/05/23(月) 05:32:54.44 ID:zI03wUbW0
おつ おもしろかった
>天井まで身長が届いて
というのは、首でも吊って身長が伸びてたのかな?
つか名前w
958 :プリン:2011/05/23(月) 05:42:05.33 ID:1DeR120w0
自身の体験も含め、全部のSの話を鵜呑みにはしてないです。
彼女盛ってる部分もかなりあるんでしょうが、
居場所当てられたり、何してたか言い当てられると、
あながち全部が嘘な訳では無さそうなんで半信半疑ですねw
>>956
ありがとうございます。
その女なんですがね、何かホラーDVDで見たやつの劣化版みたいな感じらしいです。
Sが内容うろ覚えで、名前を呼ばれたら返事をしなければならず、
返事をしないとでかい女が部屋に立ってるって感じだそうです。
959 :本当にあった怖い名無し:2011/05/23(月) 05:44:31.29 ID:eMz4Slzu0
>>958
ああ、新耳袋のやつか
960 :プリン:2011/05/23(月) 05:47:50.19 ID:1DeR120w0
>>959
あぁ多分それです、あそこまで強そうではなかったみたいですね。
961 :本当にあった怖い名無し:2011/05/23(月) 05:59:17.49 ID:X1tMenDd0
>Sが昔山に行ったときついて来た幽霊『カケル』くんが居る。長くなるから詳しいとこは省くね。
>んで、S家までついて来て、普通にみんなカケル君を認めて暮らしてるそうだ。
みんなってSの家族?
みんなが認めてる理由って例えば、
Sが学校に行ってるときに、家で母親や父親などがしていた事を、
Sが知りえるはずが無いのにSが見事に言い当てたから、みたいな?
964 :プリン:2011/05/23(月) 06:49:19.08 ID:1DeR120w0
>>961
認めている『みんな』はS家の人々です。
ポルターガイストやら、単なる霊現象なら誰も信じなかったでしょう。
おっしゃる通り、知り得ない情報を得て居ることが多いです。
正面の家の幼児虐待も見抜いて通報した事があり、虐待を受けていた子どもは死なずに済んだそうです。
信用に足る一番大きな出来事が、S弟の虐め発覚でした。
本当に明るい子で、家族は全く気づけなかったほどです。
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