∧∧∧山にまつわる怖い話Part3∧∧∧
『白い顔と鉈』
412:名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/27 18:55
山仕事を終えた男が山道を歩いていると、通り過ぎるたびに道沿いの立木がザッと音を立てる。
不審に思い仰ぎ見ると、頭上の枝葉の間でツルリとした白い顔が笑っていた。
驚いて腰の鉈を振りかざすと、顔はスッと引っ込み、辺りにケラケラと笑う声が響き渡った。
と、急に鉈が持っていられない程重くなり、地面へ取り落とすと、ズブズブと沈んで消えてしまった。
『瓢箪から』
413:名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/27 18:56
木地師が、山中でろくろを回して木を削っていたところ、不意に体の自由が利かなくなった。
当惑する木地師をよそに手は自然と動き、気が付くと目の前のろくろには、大きな瓢箪が乗っていた。
見るうちに、瓢箪の口のあたりを食い破って、中から大きな鉄砲虫がモゾモゾと這いだしてきた。
虫が出てきた穴を覗くと、日の光が透けるほどの厚みで、瓢箪の中身が綺麗にくり抜かれていた。
『もう大丈夫』
414:名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/27 18:57
山火事で丸焼けになった山に、1本だけ残った木があった。
山の持ち主はその木から小枝を採り、焼け跡に挿し木を植えた。
数年後、山主がそこで仕事をしていると、どこからともなく「もう大丈夫だろう」と声がした。
何気なく「そうだな」と答えた途端、ザーッという音がして、焼け残った木から葉が一斉に落ちた。
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