∧∧∧山にまつわる怖い話Part3∧∧∧
『猿の毛皮』
270:名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/24 23:05
猟師が河原に猿を追い詰め、銃で撃った。
倒れて動かなくなった猿のところへ、猟師が近付いてみると、
そこにはひからびた猿の毛皮があるばかりで、周囲には血の跡もなかった。
猟犬は怯えるばかりで、近寄ろうともしなかった。
関連話:
『ヒサルキ』『窯の歌』
271:名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/24 23:17
男が炭を焼いていると、窯の中から妙な音がする。
耳を澄ませると、男がいつも歌っている歌が聞こえてきた。
気味が悪くなったものの、そのまま焼き続けた。
やがて出来上がった炭は、生焼けで使い物にならなかったと言う。
『けもの道』
291:名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/25 23:27
ある男が山菜を摘んでいると、背後から何物かが近づいてくるような音がした。
てっきり猪か熊だと思い込み、慌てて手近な木の上に登って下を見ていると、
姿の見えない何物かによって草や灌木がなぎ倒され、けもの道が出来上がっていく。
それが遠ざかってから下に降りてみると、辺りには百合の匂いが漂っていた。
『お地蔵様と桜』
292:名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/25 23:28
その杣取りは、毎朝桜の木の根元にあるお地蔵さまに手を合わせるのを日課としていた。
ある日、手を合わせている最中に、お地蔵さまの顔が何処となく悲しげに見えた。
そこで、五分咲きの桜の枝を手折り、お地蔵さまの足元に添えた。
夕刻山から下りてくると、満開となった桜の枝が、お地蔵さまの頭を貫いていた。
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