ほんのりと怖い話スレ その43
424 :本当にあった怖い名無し :2007/10/06(土) 02:20:42 ID:jnwMd2Zc0
私の実家は九州の田舎にあります。120坪はあるわりと大きい家です。
田舎の家にはわりと日本人形なんかがありますよね?私の家にもありました。
そこで本題に戻るのですが、私が4歳の頃に不思議な夢をみたんです。
家にある日本人形がどこまでも追いかけてくる・・・
人形自体が動くのではなく、
夢の中で私の行く先々に、ケースに入ったその人形数体が待ち伏せたように置いてある・・・というものでした。
私は家族にその夢を話しました。
家族のみんなは笑っていましたが、
私はその夢のあまりのリアリティさに、家に置いてある数体の日本人形が怖くて仕方ありませんでした。
そんな夢も忘れかけていた頃、お風呂から上がった私は思わず悲鳴を上げてしまいました。
戸を開けると、目の前に日本人形が4,5体並んでいたのです。
すぐに家族が駆けつけて、その場は異様な雰囲気になりました。
その時は8歳年上の兄が、私が人形を怖がっているのをわかった上でおもしろ半分でやった・・・との事でした。
それから両親は、仕事の都合上共働きをするようになり、
兄は仕事についてからは、正月などの決まった行事にしか家に寄り付かなくなり、
私は部活が終わってから10時ごろまで、一人で過ごす事が多くなりました。
その度に、私はいくつもの視線を感じるようになりました。
今思えば、一人という恐怖が生み出した錯覚だったのかもしれませんが。
425 :本当にあった怖い名無し :2007/10/06(土) 02:25:26 ID:jnwMd2Zc0
そんな日々も過ぎて行き、私が高校2年になる頃、父が不思議な行動をとるようになりました。
父と母の寝室にある姿見に、布をかけ始めたのです。
私はオシャレをしたい年頃というのもあり、よくその姿見を使っていたのですが、
ある日、その姿見を使って身だしなみを整えて外出した時、私は姿見に布をかけるのを忘れてしまったのです。
帰宅してから私は父にひどく怒られました。
その怒りはすさまじく、今まで見た事がないほどでした。
私は意を決して、「何でそんなに怒るのか??」聞いてみました。
父は答えました。
「視線を感じるんだ・・・寝ている時も、夢の中でまで・・・気分が悪くて仕方がない。
鏡に反射して、人形の視線が向いてるような気がしてならない・・・」
私はぞっとしました。私以外にも視線を感じている人がいたからです。
私はその後、高校を卒業すると、進学のために実家を出ました。
実家を出てからは、視線を感じる事はなくなりました。
その後、兄の家に遊びに行った時の話です。
兄が「お前、あの家出てから、何か変わった風に感じたろ??」と聞いてきたのです。
私が「何でそんな事聞くの?」と聞くと、
兄は「お前目付けられてたからな・・・」と言うのです。
私はもう気が気ではありませんでした。
私は兄に問い詰めました。「全部話して・・・わかるように説明して」と。
兄は言いました。
「お前が小さい頃に見た夢は、俺もA(姉)も似たようなのを見ている。
俺の時はかくれんぼ、Aの時は達磨さんが転んだ、だったな」
426 :本当にあった怖い名無し :2007/10/06(土) 02:27:18 ID:jnwMd2Zc0
私はショックを受けました。
私が当時その話をしたときは、みんな笑っていたのに・・・
さらに兄は続けました。
「今だから言うけど、風呂場の前に人形並べたのは、俺じゃないんだよ・・・
あそこで俺がやったって言わなきゃ、大騒ぎになってただろうしな。
まぁ、そんなに気にする事じゃない。害はないしな。
お前も一回ぐらいは親父に聞いた事があるだろう??
家の先祖は、芝っていう平家の落ち武者だったって話。
んで、ここからはたぶんお前が知らない話。
お前が生まれた時には死んでた、婆ちゃんから聞いた話だ。
芝さんは落ち延びた後に、地域の人にかなりよくしてもらったんだと。
んで、芝さんはお礼に、周りの人の子供達に学問?みたいな事教えたり、遊んであげたりしてたんだってさ。
んで、こっからは俺の想像な。
多分芝さんがいろいろ教えてた子供達の中で、早くに死んじゃった子達が、
遊んで欲しくて家(家系)に憑いてるんじゃないか、って思ってるんだ・・・」
兄の話は衝撃的だった。
正直芝さん云々より、人形がひとりでに動いたであろう事の方が、私には何倍も衝撃的だった。
正直に言うと、今でも信じたくはない。
なぜ兄は平気そうにしていられるんだろうか??
それに一つ疑問が残る。
もし兄の仮定が正しかったとしても、父が感じた視線はなんだったのだろうか??
父は子供の頃に、私達兄弟のような体験はした事がないという。
兄の話では、矛盾が生じているような気がするのだ。
それに父のあの怯えよう・・・いまだに実家の姿見には布がかけられているし、人形達も健在だ。
私は何かよくない事が起こるのではと、心配が絶えない。
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