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『ドラクエで凹んだ』


後味の悪い話 その16

281 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/03/02 01:42
これ、読後感がなんとも言えず鬱になった
しかも誤爆してさらに鬱になった_| ̄|○

483 :ロシアのルーレット ◆s595hC62I6:04/03/01 06:23
ドラクエで凹んだときスレに書いたら凄い引かれたのでここに書きます。

小学校の時、先生に知能に障害がある子のうちに遊びに行かされた。
彼は脇目もふらずにドラクエ3をやっていて、正直、「こいつでもドラクエとかわかるんだなあ」と思った。
三十分ほど彼のプレイを見ていて、とても悲しい事に気が付いた。
彼がそのゲームでやっているのは、アリアハンの周りでスライムとカラスを倒す、ただそれだけだった。
パーティにただ一人の勇者のLvは50を越えていた。
彼は延々、素手でスライムを殺し続けた。
とても楽しそうだった。
先に進めてやろうと思い1コンに手を伸ばしたら、凄い剣幕で怒鳴られた。
なんて怒鳴られたか聞き取れなかったけれど、とにかく怒鳴られた。
それを見て彼の母親が「ごめんなさいね、○○ちゃんはファミコン大好きのよ」と僕に謝った。
彼はドラクエ以外のソフトは持っていなかった。

僕はそれ以来、ゲームをやらなくなった。
以前のようにゲームにのめり込めなくなってしまったのだ。
コントローラーを握るとやるせなくなった。
友達の家に行っても、みんながやるのを見ているだけだった。
その間、僕はゲームに興じる友達の背中だけを見るように努めた。
本当にむなしかった。

その内に、僕はファミコンを憎むようにさえなった。
今までの人生の中で、あんなに何かを憎んだことはない。
それは真夜中に僕を目覚めさせた。
ゲームなんかこの世からなくなってくれと本当に願った。
僕はソフトを彼に全部あげて、本体は捨ててしまおうと思ったが、兄に怒られそれすらできなかった。
一人暮らしをしている今でもゲームは嫌いだし、もちろん家にも置いていない。

時々、彼と、永遠に世界を救えなかったであろう彼の勇者の事を思い出すと、とても悲しくなる。

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