◇ 心霊ちょっといい話VER.14 ◇
573 :本当にあった怖い名無し:2009/07/17(金) 14:21:37 ID:Hj9j47hT0
ついさっきの事。
近所の米屋の店先で、店の前に出した長椅子に座ってた米屋のじいさんが、
ガックリ肩を落としたような感じでタバコを吸っていた。
すると、「随分しょぼくれてんなぁー!ボケが始まっちまったかぁ?あぁ?」と大声が聞こえた。
見ると、米屋の向かいの酒屋のじいさん。
見慣れた姿で腰に手をあてて、米屋に向いて立っていた。
そういえばこの二人、
耳が遠いんだか、地声がでかいんだか…
仲がいいんだか、悪いんだか…
道を挟んでよく大声で話していたなぁ。
べらんめぇ調の酒屋のじいさんの大声も懐かしい。
と思って気が付いた。
そうだ。酒屋のじいさん、一昨年亡くなったんだっけ。
だから米屋のじいさんもしょぼくれて…
酒屋のじいさんがこの世の者で無いことに気が付いたと同時に、
じいさんはこっちを向いて『あいつに言ってやってくれ』といった感じのジェスチャーをしながら消えていった。
私にどう言えというんだろう?
それより…米屋のじいさんに見えるように出てこいよ。
次の記事:
『2人の子供』
前の記事:
『赤と黒』