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『ポン菓子』


◇ 心霊ちょっといい話VER.6 ◇

197 :その1:04/05/06 18:51 ID:3sYe4byJ
今から10年以上前に体験した不思議な話です。

母が10歳の頃に両親(私の祖父母)は離婚していて、母を含む4人の子供達は父親の元で育ったそうです。
「凄く貧乏だったけど、楽しかった」
「私ら子供達は、みんな父ちゃんが大好きやった」
色んな話をしてくれた最後はいつもこう言い、
私が生まれる10年前に亡くなった祖父をいつも思い出して、涙を流していました。

爺ちゃんの話をして泣き出す母を見ていると、
『お母さんは会いたがってるのに、なんで爺ちゃん来てくれないんやろ?』
そう思うようになり、それから毎晩寝る前に、
『爺ちゃん、お母さんに会いに来て下さい』
と、手を合わせてお願いする事が習慣になりました。


198 :その2:04/05/06 18:51 ID:3sYe4byJ
それから1ヶ月ぐらい経ち、いつも通り寝る前にお願いをして手を合わせた後、目を閉じて眠ると、
夢の中に写真でしか知らない爺ちゃんが現れて、私の側に座ると、
買い物袋いっぱいに入ったポン菓子を食べながら、
「心配せんでも、ワシ、ちゃんと見てるから」と笑顔で言い、私にもポン菓子を分けてくれました。

夢から覚めそうになった時、爺ちゃんは私の頭を撫でて、
「今度、お母さんにカラメル焼き作って貰い。あの子の作るのはコゲかけてるけど、美味しいから」 と言いました。

起きてスグ、台所に立つ母親に夢の話をすると、
そのまま座り込み、子供みたいにワンワン泣き出し、
「お父ちゃん、ありがとう・・・ありがとう」
ずーっと繰り返し呟いていました。

その後、ポン菓子は爺ちゃんの好物で、
カラメル焼きは、一番最初に爺ちゃんが母に作り方を教えたお菓子で、
何度作ってもコゲるのに、爺ちゃんは「美味しい」と食べてくれてたそうです。

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