怖い話まとめブログ ロゴ
※旧怖い話まとめブログ跡地
このブログについて  お問い合わせ  オカルトblogランキング  怖い話まとめブログ管理人のツイッター  B!

※この記事はhttp://nazolog.com/blog-entry-4510.htmlに移転しました。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


次の記事:『怖い寝言』
前の記事:『音声キーボード』
[ --/--/-- ] スポンサー広告 | この記事をツイートする | B!

『看護学校の寮』

看護師シリーズ。
ほんのりと怖い話スレ その79

705 :1/2:2011/11/17(木) 18:15:02.79 ID:y6DI+dPc0
もう十年以上もたっているので、思い出話に。
体験者が自分なので、ほんのり怖くもなんともないと思う。スマン。

当時の私は看護学校の寮に入っていた。
歴史のある医療機関の付属看護学校なものだから、結構寮も古い。
和室に2段ベット二つの4人部屋で、狭いがそれ故に仲が良かった。
寮生は1学年で30人くらい、中には『見える』子もいた。
Oさんという子だったが、その子が「怖いので話を聞いて」という。
何が怖いか聞いてみると、夜中に窓から女の人が見えるのが怖いとのこと。
それを聞いてピンときた私は、「長い髪の白い着物を着た女の人?」と尋ねると、その通りだという。
「害はないので相手しなければいいよ」とだけ注意しておいた。
まあ、夜中に2,3階の窓から女性に覗かれていたら怖いのかもしれない。着物も死装束っぽかったし。
ただ、悪いものは感じなかった。

が、もうちょっと真面目に注意しておけばよかったと後悔した。
その数か月後の7月下旬、Oさんが病院実習中に倒れた。
病院なので処置は早い。すぐにICUに運ばれた。
両親は県外在住で到着も遅くなるため、実習中だったんだが寮長だった私が詰所に呼ばれた。
T医師の説明では、血糖やら脳波、CT等調べたが、原因が分からないとのこと。
心当たりはないかと聞かれたが、こっちも分かりませんとしか答えられない。
が、ICUに入って気づいた。


706 :2/2:2011/11/17(木) 18:15:36.09 ID:y6DI+dPc0
彼女がOさんを覗き込んでいる。
黒髪がバサバサとOさんの酸素マスクにまでかかっていた。
白いと思っていた着物は多少黄ばんでいたが、顔は無表情。が、なにか怒っているらしいことは分かる。
普段は寮周辺にしか居ないくせに、よくここまで来たなーと感心したが、
機器類に囲まれた真昼間の明るい部屋で、古めかしい恰好の彼女の姿は結構シュールだった。
彼女はすぐに私に気付いた。まっすぐ立って、今度はじっと私を見ている。
Oさんが彼女を怒らせたんだろう。
仕方ないので、勘弁してやってくれないかとお願いした。
顔色も悪く、目も真っ暗、相変わらず無表情だったが、すぐに消えた。
昏睡状態のOさんには、「そのうち目が覚めるからねー」と頭を撫でておいた。
看護師には礼を言って、すぐにICUを出た。

夕方には彼女は目覚めた。両親にも面会できたらしい。
両親には「お世話になりました」と礼を言われたが、原因はやっぱり分からなかったらしい。
首を捻っていた両親には、「暑いし、実習疲れもあったのかも」と言っておいた。
Oさんはその後も検査していたが、結局異常なし。
翌月、扇風機とコタツはあった寮に、クーラーが新しく設置された。
昏睡していたOさんからは、「声が聞こえた、ありがとう」と言われたので、
むやみやたらに悪口は言わないよう厳重注意した。
その後も窓の外から彼女は覗いていたが、じっと見るのではなく、すうっと飛び去るようになった。
Oさんはその後も彼女を見ていたのかどうか、どんな言葉を掛けたのかは知らない。

ただ、両親が持ってこられた大分名物ウイロウは旨かった。
クーラーも設置されてラッキーだった。めでたしめでたし。

寮に心当たりのある学生がいて、窓から覗き込む女性がいたら注意するように。


813 :1/3:2011/11/19(土) 20:11:21.57 ID:UNVscxAy0
投下した後思い出したんだが、Oさんは大分じゃなくて山口だった…。
大分の子は別件だったが、その子は『やせうま(平たいうどん?にキナコ絡めたやつ)』作ってくれた。
色々あったので記憶を混同してた。
ごめんOさん両親。みかんも美味しかったです。

次の記事:『怖い寝言』
前の記事:『音声キーボード』
[ 2011/11/28 ] その他シリーズ | この記事をツイートする | B!


copyright © 2025 怖い話まとめブログ all rights reserved.
/ プライバシーポリシー