◇ 心霊ちょっといい話VER.4 ◇
216 :基地骸悪魔 ◆nA4rC0HQ :02/08/27 00:36
5年前に幼稚園からの幼馴染(小学・中学・高校と一緒)だった親友のNが肺炎で死んじまったんだが、
そいつはよく冗談交じりに、「死んだらお前の枕元に絶対に立ってやるからな」なんて言ってたのよ。
俺の方も、
「虚弱なお前よりも、無茶して事故死しそうな俺様のほうが絶対に早死にするだろうから、こっちが先手取るだろうよ」
とか言ってたわけ。
そいつが死んでから2週間も経ってなかったと思うが、
ショックから立ち直れなくて、他の友人達ともほとんど会わずにアパートに一人でいたときなんだが、
ロフトで寝ていると、小さい地震みたいな振動で目が覚めたのよ。
俺ってそういった振動で目を覚ますことが多かったので、また地震でも来たかなと思って、
下にある電光表示の時計を見ようと顔をロフトから出したら、死んだNが腕組みして見上げてる。
洒落っ気のない奴で、いつものワイシャツと茶色系のスラックス姿で、不敵な笑みを向けてるのよ。
怖さとかびっくりなんてことよりも、生前に言っていた事を本当にやりやがったという気持ちの方が先に立って、
頭の中で『やられたっ!!』とか考えたら、
まるで見透かしたように「まっ、そういうことだ」とはっきり言って、
ロフト下の通路を玄関に向かって消えていっちまった。
遊びに行ったりしても、別れ際は「じゃっ」の一言だけで手も振らず振り返りもしない、
あいつらしいプレーンな別れ方がそのままで、
あいつの姿が消えた後も、嬉しいやら先を越されたことが悔しいやらで、妙な気分で泣いちまったよ。
あの野郎、今度墓参りに行ったら、柄杓で水をかけずにバケツで水をかけてやる(笑)
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