じわじわ来る怖い話35じわ目
374 :本当にあった怖い名無し:2011/08/04(木) 01:49:27.56 ID:Z2Bg4Jnv0
大学で日本の風俗を研究している私は、休みを利用して東北の海沿いの道路を歩いていた。
道路から階段が伸びていて、下には岩場がある。ふと下りてみたそこには、1人の少女がいた。
少女は岩場を、何かを探すように歩いていた。
「何か探しているのですか」
私は声を掛けた。
「貝を」
少女は言った。
「幸せの丸い貝を探しています」
貝とはまた奇妙だ。
それは希少で高級な貝なのかと問えば違うという。
食用かと問えば、食べる人もいるが、と言う。となると、恐らく貝殻が必要なのだろう。
「祭で必要なのです」と少女は言う。「幸せの丸い貝が無いと、祭が台無しになってしまう」
その話に興味を持った私は祭のことを少女に問うたが、少女はよくわからないという。
親類が詳しいというので、頼み込んで家まで案内してもらった。
少女の家はまさに祭りの前日といった様子で、着くなりたくさんのご馳走で歓迎された。
酒が入っていたからだろう。ろくに質問もせぬうちに私は眠ってしまった。
目を覚ますと、もう祭りは始まっていた。少女はいない。
私は一番近くにいた人に話し掛ける。
「幸せの丸い貝は見つかったのですか」
「ああ、もうここにあるよ」
やがて祭りは佳境に入り、私は幸せの丸い貝がどんなものなのか理解した。
ああ、それにしても奇妙な風習じゃないか。
388 :本当にあった怖い名無し:2011/08/04(木) 14:37:58.03 ID:ryv2ZU3X0
生贄のニエ
393 :本当にあった怖い名無し:2011/08/04(木) 16:13:42.50 ID:8KGX3Xqr0
>>388
これで正解だと思うよ
少女が探してたのは生け贄
で、男は眠ってる間に縛られるかなんかして、自分が殺される時にそれに気付いた
395 :本当にあった怖い名無し:2011/08/04(木) 16:36:03.92 ID:V+fGUvRH0
>>393
確かにすぐ寝てしまったのは引っ掛かっていたが、少女がいなかった理由はわからない
396 :本当にあった怖い名無し:2011/08/04(木) 16:41:43.41 ID:WsF3tsp30
>>395
少女は餌なんだよ、幸せの丸い貝を釣るための。
一匹じゃ足りなくてまた釣りに行った、という可能性もあるな。
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