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『子供の頃に遊んでいた友達』


ほんのりと怖い話スレ その6

502 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/14 15:30
お盆になると思い出す。が、あんまり恐くない話。

自分が小学2年の頃の話。
タケシという、毎日のように遊ぶ仲のいい友達が居た。
川の近くの公園で毎日暗くなるまで遊んでいたが、
ある日、唐傘をかぶった托鉢のお坊さんが、公園の外からじっとこちらを見ているのに気が付いた。
オレ「気味の悪いお坊さんだね」
タケシ「う・・うん・・・」
オレ「でも、こっちに来ないしそのまま遊ぼうよ」
タケシ「・・・・・」
タケシは妙にそのお坊さんが気になるようで、遊びながらもちらちらとお坊さんの方を見ていた。

しばらくするとそのお坊さんは公園内に一歩足を踏み入れ、持っていた錫杖を地面に突き刺すように鳴らした。
シャリーン!「ヒッ!」
錫杖の音とタケシの声が同時にしたと思った瞬間、タケシは公園の外へ走っていってしまった。
呆気にとられたオレはその場で立ちつくし、お坊さんは何事もなかったように公園を出ていった。

その後しばらくタケシが戻ってくるのを待っていたが、戻ってこなかったので取り敢えず家に帰ってみると、
さっきのお坊さんが家から出てくる所だった。
「○○君、大きくなったね」と言ってオレの頭を撫でて帰っていった。


503 :502 :02/08/14 15:31
翌日、オレは母親に連れられて公園の近くの川へ行った。
そこには小さなお堂があって、お地蔵さんが祀ってあった。
母親は花と水とお菓子を供えて、なにやらお祈りをしていた。

その日を境に、再びタケシと遊ぶことはなかった。

中学2年のお盆に、ふとタケシのことを思い出し母親に聞いてみた。
「あのお坊さんは、家のお墓があるお寺の人で、
 公園でお前が遊んでいたのは、川で亡くなった子供の霊だそうだ。
 悪い霊ではなく、ただ遊びたいだけだったらしいけど、
 一緒に泳いだりしたら、霊にその気がなくても、連れていかれるかもしれなかった」
とのこと。

タケシと一緒に遊んだ時の手の感触や、埃を叩いてはらいあった感触など、今でもハッキリと思い出せる。
アレは本当に霊だったのだろうかと、今でも不思議に思う。

中学2年の夏からは毎年お盆にそのお堂へお参りに行っているが、今年は行けそうにないなあ。
ごめんよ、タケシ。

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