コンビニの店員シリーズ。
死ぬ程洒落にならない怖い話をあつめてみない?149
974 :コンビニ:2006/11/21(火) 23:55:57 ID:iNP5DDPp0
11月中旬、まあつまりこないだあったことなんだが、
色々洒落にならなかったので、スレ違いだとか荒らしとかいう空気は読まずにここに投下させてもらう。
埋めだとでも思ってくれい。
俺もだが、マック店員も洒落にならんかったと思う話。
Mがなんか忙しいからと言ってあまり連絡してこなくなり、店にも来なくなった。
塩事件以降なんもなかったので、気にせず過ごしていたある日、猫が外に出なくなった。
いつもはドアを開ければ散歩に行くのに。
15日からだったかな?細かい日時は忘れたが、開けても出なくなった。
「家は結界」というMの言葉を思い出し、少し怖くなったが、
塩事件や
女の顔事件もあり、多少の事は平気だぜハハンなんて構えていた俺だが、怖いものは怖い。
とりあえずMにメールを送っておいた。
送った直後くらいから家の外に人の気配を感じて怖かったので、
なるべく窓は開けんようにして、カーテンを閉めたりして過ごしていた。
一人で部屋にいると、インターホンがなったりドアが叩かれたり、カーテン越しに黒い影が見えたりした。
それだけでガクブルだったわけだが、見えるのは常に一瞬だったし、
Mから『マック奢ってくれるんならなんとかしてみる』と連絡が入ったのでほっとする。
975 :コンビニ:2006/11/21(火) 23:57:18 ID:iNP5DDPp0
その時期から妙な耳鳴りも始まっていた。
主に家の外で、押しつぶしたような妙な音が延々聞こえる。
数日後の仕事中、Mが店に来た。
来たには来たが、入ろうとしない。
うちの店は自動ドアじゃないので、押さないと入れないんだが、押そうともしない。
ただドアの前で俺の方を見て、口をあんぐり開けている。
視線を良く見ると、俺の後。
怖かったが、朝だし同じシフトの奴もいたので振り返る。
何もいない。
何だよ釣りかよ!とつっこんだのとほぼ同時に、
カウンタで後を見ていても大丈夫なように設置してある鏡に、黒い影が見えてしまった。しかも俺の背後に。
一瞬だったが確かに人型?だった。
ヒイイ!何コレ何コレ!と焦りつつ、真面目におでんを仕込む店員の鑑な俺。
結局Mは店に入らず外で待っていて、
俺が上がってマックに行こうと言っても、明らかに帰りたいオーラムンムンで、数メートル先を歩いている。
俺の背後の黒いのはそんなにヤバイものなのか!焦る俺と黙るM。
マックに着いて一番安いのを頼むが、Mは食べない。ジュースだけ時々飲むだけ。
俺の方を見ようともせずに考え込んでいる。
「何?なんかマズイもんついてんの?こないだのより?」
半信半疑で、ぶっちゃけ演技じゃねえの?今日って4月1日?なんてバカにしていたが、
目が明らかにヤバイ。いっちゃってる。
俺としては、そのMの方が洒落にならんくらい怖かった。
977 :コンビニ:2006/11/22(水) 00:01:48 ID:iNP5DDPp0
で、せっかくない金絞って奢ってやったんだからと、強引に進めて食わせた。
それがまずかった。Mがトイレに駆け込んだかと思うと、食ったものを全部もどしてきた。(食事中の方スマソ)
店員もびっくり俺もびっくり。
で、涙目で席について、俺にいきなり「家族で油とか売ってるやついる?」と聞いてくる。
油?ごま油とか?いやコンビニには売っているがな、母は化粧品売ってるが。
なんて返事をしながら、俺は妹がガソリンスタンドでアルバイトしている事を思い出してMに言った。
途端に、耳鳴りが酷くなった。
今まで普通の耳鳴りレベルだったのが、耳元で楽器を鳴らされているような大音響。
正直、鼓膜が破れそうで、目が充血していくのが自分で分かった。
意識が飛びそうになるのと同時に、Mが俺の目の前で大きな音を立てて手を叩いた。
店員びっくり、俺もびっくり。同時に音が止んだ。
俺が耳を押さえて目の前が真っ白になっている間に、
Mが店員に頼んだらしい水が、目の前にコップ3、4杯あった。
何かと訊ねるよりも早く、Mがその水をわざとこぼし、
駆けつけてきた店員に「あ、すみません、大丈夫です」とか言っている。
何が大丈夫なものか。
俺のほうにこぼされた水は見事にズボンに直撃し、漏らしたかのようになってしまったではないか。
それでもMは大丈夫大丈夫なんて言いながら、水を全部こぼしてしまった。
当然店員は嫌な顔をしたが、M全く気にしていない。
978 :コンビニ:2006/11/22(水) 00:04:29 ID:jZeJM1V30
店を出て、耳鳴りがしない事に気付いた。あれはいなくなったらしい。
Mに事情を聞くと、口元を押さえながら、
「間近で見るのは初めてだったよ」とか誤魔化しやがった。
ついでに、「妹さんに聞いてみ」という。
家に帰って、妹に最近職場で何か変わったことがなかったかと聞いた。
初めのうちは何もなかったと言っていたが、
(おそらく、忘れていたか話したくなかったんだと思う。
実際に事があったのは、9月の終わりか10月の初め頃だったらしいから)
しつこく訊ねると、妹の職場で売ったガソリンで焼身自殺をした人がいる、という事件があったらしい。
黒い影と、耳元で聞こえた潰れたような声の正体に気付いた俺は、トイレに駆け込んで朝マックの残骸を吐いた。
ちなみに、ズボンはマックを出て数分もしないうちに乾いていた。
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