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『異次元』


【ゆがみ】時空の歪みPart6【ひずみ】

850 :本当にあった怖い名無し:2007/03/08(木) 21:58:17 ID:ouPapvSyO
母が幼い頃、ある団地に住んでいた時の話。

1番上の姉(伯母)と母が外で遊ぼうと階段を降りていくと、一階の団地の入口に見知らぬオバサンがいた。
その団地には、郵便受けが並ぶ壁の向かい側に共用の手洗い場があり、
オバサンはそこで水を流してなにやら作業をしていた。
しかしなんだか様子がおかしい。
そのオバサンが異様に小汚く、紺色のモンペを履いていたらしい(当時既にモンペを履く人などいない)。
母が挨拶をしても返事もせず、母達を見ようともしない。


851 :本当にあった怖い名無し:2007/03/08(木) 22:05:39 ID:ouPapvSyO
母達は不審に思いながらも、オバサンの後ろをすりぬけ外へ出ようとすると、
「もどれ」
オバサンが無愛想に言ったらしい。
そこで母がもう一つの異変に気付いた。
その頃はまだどの家も、玄関のドアを開けっ放しにしていた時代。
階段を降りてくる時も、開いたドアから物音や子供の声が聞こえていたのに、
その時は何の物音も聞こえなかったらしい。

母達が立ちすくんでいると、
「もどれ!!!!」
凄い声で怒鳴ったそうだ。

恐ろしくなった二人は、手を繋いで4階の自宅まで駆け上がったが、
やはりさっきまで開いていたドアが、どこも閉まっていたらしい。


852 :本当にあった怖い名無し:2007/03/08(木) 22:11:07 ID:ouPapvSyO
二人は無事に家に帰り、家にはなんの異変もなかったらしいが、
あまりに不思議で恐ろしかったせいか、伯母と母は大人になるまで、一度もその話を口にしなかったそうだ。

なんだか文章にするとたいした事ないけど、子供の頃にこの話を聞かされてとても恐かった。
母は、「異次元(母はそう言う)に行ったら、とにかく元にいた場所に帰りなさい」と、
幼い自分によく言っていた。

こわいよカーチャン(´;ω;`)

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