∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part25∧∧
504 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2006/03/31(金) 18:15:37 ID:mxuIMygD0
先輩の話。
学生時代、他校の者と一緒にキャンプした時のことだ。
テントから出ようとすると、自分の山靴がなぜか二足ある。
訝しく思いながらも、手近の一足を引きよせ履いてみた。
湿った泥に足を突っ込んだような、奇妙な感覚。
突然痛みが襲ってきた。爪先を齧られているかのような激痛だ。
のた打ち回る先輩の様に皆が慌て、とりあえず押さえ込んで靴を脱がせた。
分厚い靴下に血が滲んでいる。
それも脱がせてみると、小さな歯型が沢山、足の皮膚に刻まれていた。
薬を付けているうち、肝心の靴のことを思い出す。
探してみたが、既にキャンプ場のどこにも、脱がせた筈の靴は見当たらない。
「そういえば、この山にクツムシという虫が出ると聞いたことがある。
どんな虫かは知らないが、あれがそうだったのかもな」
引率の教師が一人、そんなことを言っていたそうだ。
510 :本当にあった怖い名無し:2006/03/31(金) 22:55:30 ID:BZOe3Ai+O
>>504
たぶん俺が履いたら、あまりの足臭にクツムシも泣いて謝るな。
クツムシにしたら、口の中に腐った生ゴミ突っ込まれるようなもんだからな。
511 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 00:05:54 ID:F84/66rT0
山男の一日歩いた靴下を舐めるなよ化け物。
その威力のあまりウチの登山部は、
山小屋に着いたら、たとえ身体は洗えなくても、足だけはしっかりと洗っていたぞ。
(靴擦れの化膿予防の意味もあっただろうが)
525 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 13:11:10 ID:+fOWLyx30
>>510-512
こういう人たちが狭いテントに一緒にいたらどうなるの?
527 :本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 15:06:50 ID:A4cZro5bO
>>525
『テント内はもはや安住の地ではない。
中は臭気と足からの蒸気がもうもうと立込め、一寸先も見えない。
バルサンに燻された小さな台所のようだ。
それは肺が腐るほどに臭く、窒息して耐えられないので、
クツムシでさえ河へ飛び込み、必死で対岸にたどり着こうとした。
動物はこの地獄から逃げ出す。
どんなに硬い意思でも、いつまでも我慢していられない。
人間だけが耐えるのだ。神よ、なぜ我等を見捨てたもうたのか。』
――ある山男の手記より
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