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『生活環境』


死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?232

418 :じつ8①:2009/12/01(火) 00:13:54 ID:nyOmdUpMO
それでは、再び実話を投稿させていただきます。これは実際にあった話です。

この話は、私が直接体験したわけではありません。ある人の体験した話です。
ただ、良くある友達の友達が~といった、真偽に疑問が残る話ではありません。
紛れもなく真実です。
何故なら、体験者は私の妹なのですから。

私と妹は四つ歳が離れています。私が小学五年生の時、妹は小学一年生でした。
入学当初の妹は、うまく友達が作れず寂しそうでした。
「学校に行きたくない」という妹を私は心配していたのですが、何週間か経ってやっと妹に友達が出来ました。
同じクラスのHちゃんです。Hちゃんは不思議な子でした。
目の前にいてもその存在に気付かないような、とても静かな子でした。
その顔はいつも無表情で、何を考えているのかわからない暗い印象の、
例えるなら、まるで人形のような子でした。
Hちゃんは何度も我が家に遊びにきました。
しかし、私はHちゃんがしゃべっているのをみたことがありませんでした。
妹と遊んでいる間もずっと黙って、ただ妹の話を聞いているだけです。
私はHちゃんを最初のうちは大人しい子なのだと思っていたのですが、次第に薄気味悪くなってきました。
というのも、Hちゃんが妹を見るその目はどこか怪しく、とても友達に向ける目ではなかったのです。
妹がHちゃんと仲良くするのはやめたらいいのに、と思っていました。

何ヵ月か経ち、妹もHちゃん以外に友達が出来ました。
自然に妹はHちゃんと一緒にいる時間が減っていき、
元々妹以外に友達のいなかったHちゃんは、クラスで孤立していったといいます。
そんなとき事件は起きました。


419 :じつ8②:2009/12/01(火) 00:37:53 ID:nyOmdUpMO
妹のクラスでは、亀を飼育していました。
その亀が、ある日いなくなったのです。
ある生徒が「Hちゃんが持って帰るのを見た」と言いましたが、
Hちゃんはなにもいわず、ただ黙っていたそうです。
これを境にHちゃんは、亀泥棒とクラスで仲間はずれにされるようになりました。
当のHちゃんは気にした様子もなく妹に近寄るので、
妹は次第にHちゃんを鬱陶しいと思うようになり、露骨に避けるようになりました。

そんな妹を、Hちゃんは突然自宅に誘いました。
しつこく誘うHちゃんに根負けし、妹は仕方なくHちゃんの家に行ったそうです。
Hちゃんの家は団地にでした。とても古く、中は汚れ放題で、ゴミが散乱していたそうです。
そして物凄い悪臭が籠もっていたそうです。
悪臭の原因を知って妹は驚きました。
Hちゃんは当たり前のように、畳のうえで尿を足したのです。
呆然とする妹にHちゃんは、「私たち友達だよね?これから毎日おいで」といったそうです。
妹は「嫌だ、もう友達じゃない」と断り、家から飛び出しました。

翌日学校に行くと、机の上に甲羅を割られ潰れた亀が置いてあったそうです。


422 :じつ8 ③ ラスト:2009/12/01(火) 01:13:58 ID:nyOmdUpMO
Hちゃんだと直感した妹は、Hちゃんを怖がるようになりました。
妹いわく、「その日からHちゃんは、人が変わったように喋るようになった」といいます。
その内容が酷いのです。
「○○ちゃん(妹)のお母さんは、男の人とエッチしてお金を貰っている。あたしは見た」
「○○ちゃんのお父さんは昔人を殺して、おうちに埋めた」
「○○ちゃんもエッチしてお金を貰うようになる」
そんなことを繰り返しいうのです。妹は次第に学校を休むようになりました。

事態を知った親が学校に苦情を入れると、Hちゃんの家庭で驚く事が明らかになりました。
なんとHちゃんは、一人で住んでいたというのです。両親は行方不明ということでした。
結果Hちゃんは転校しました。施設にはいったのか、親戚にひきとられたのかはわかりません。
妹は再び学校に通いだしました。
問題は解決したと思われました。ただ疑問が残るのです。
果たして、小学一年生が一人で生活できるものなのか。
あの大人しいHちゃんが、どこでエッチという言葉を知ったのか。意味はわかっていたのか?
何しろ小学一年生です。妹も意味がわかっていませんでした。

そして私がゾッとしたのは、後日妹が言ったこの言葉です。
「Hちゃんのお父さんいたよ」
妹は確かに、Hちゃんのお父さんを見たというのです。
「全然Hちゃんと似てなかった」といいます。ずっと薄笑いを浮かべていたそうです。
そのお父さんは、Hちゃんが畳のうえでおしっこをするのを、注意せずにただじっと見ていたそうなのです。
そして妹を見ると、Hちゃんになにかを耳打ちしたそうです。
そうしてHちゃんはいいました。
「わたしたち友達だよね?これから毎日おいで」

その男は何者だったのでしょうか?
妹の錯覚ではないとしたら、もしも妹が家から飛び出さなければ……
私は今でも時折、Hちゃんの無表情な顔を思い出します。

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