∧∧∧山にまつわる怖い話Part4∧∧∧
『山の神の祭りの日』
212 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/27 19:02
村の年寄りに聞いた話。
山の神の祭りの日に、山に立ち入った男がいた。
いつものように自分の山を見て回る。
ふと辺りに何ものかの気配を感じ、思わず立ち止まった。
とのとたん、肩を凄い力で下に押さえつけられ、足が地面にズブズブと沈んでいく。
とっさに「御免!御免!」と謝ると、肩を押さえる力が一瞬弛んだ。
男はその隙に逃げ出したが、後で年寄り達に呼び出され、ひどく怒られた。
「もう少しで木にされるところだったんだぞ」
年寄りの一人がそう言った。
『登山者の影』
214 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/27 19:03
登山者に聞いた話。
山の稜線を歩いている最中、前を行く人の影がいきなり伸びて谷底の木立にまで達した。
影は生き物のようにうねうねと動いていたが、やがてスーッと縮んで元に戻った。
後で影の主に聞いてみると、「よくあることだ」と平然としている。
「時々どっかへいっちまう事もあるな」
素っ気ない口調でそう言い、水を一口飲んだ。
『山頂の光』
215 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/27 19:20
村人に聞いた話。
朝早く起きて井戸に行く途中、遠くの山の頂上が光っていた。
その季節の日の出の方向とは違うので、ぼうっと見ていると、彼は気づいた。
その光は巨大な、満面の笑みを浮かべた、しわの寄った顔だった。
驚いて井戸で顔を洗い再度見ると、その顔は無くなっており、群れて飛ぶ鳥の影だけが見えた。
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