じわじわ来る怖い話29じわ目
865 :本当にあった怖い名無し:2010/02/05(金) 12:30:25 ID:Q5ESgv5Q0
散歩していると、道路の中央で若い女が倒れていた。
整った顔の美人だが、骸骨のように頬がこけていて、おまけに着ている物も妙に薄汚れている。
「何か食べるものを……」
か細い声で女が言うので、俺は近くのコンビニで弁当を買ってきてやった。
女は餓鬼のようなすさまじい勢いで弁当を平らげたが、まだ物足りなそうな顔をしている。
仕方なく、コンビニでありったけ食べ物を買い込み、女に与えた。
道端ではあんまりだから、俺の部屋に誘ってみた。
部屋の中に入ると、女は待ちきれないという風に、また凄まじい勢いで食べ始めた。
「よく食べるね」
あまりの速さに驚いて俺が言うと、女は恥ずかしそうに答えた。
「食費がかさみすぎて、お金がなくなってしまったんです」
それで、二三日街を放浪する羽目になったという。
言葉は濁したが、これまでも何度か倒れそうになり、そのたび知り合いの男に助けてもらっていたらしい。
食事が終わると、彼女は俺にもお礼をする、と言う風な事を匂わせてきた。
でもなんだか、女のぎらつくような目が怖かったので、断った。
「困ったら頼ってくれるといい」と言っておいたのだが、
相変わらず食欲が収まらないのか、いまでも時々彼女が訊ねてくる。
彼女は会うたびに痩せていく。
897 :本当にあった怖い名無し:2010/02/06(土) 19:10:08 ID:HtLXhi2k0
拒食症
963 :本当にあった怖い名無し:2010/02/11(木) 07:02:44 ID:GFOKg/2O0
>>865
その女は、人を食べないと満足しないのかな。
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