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『レイミーさん』


不可解な体験、謎な話~enigma~ Part48

553 :本当にあった怖い名無し:2008/11/29(土) 03:21:38 ID:GXx0yKkX0
去年、オーストラリアに海外旅行に行ったときの話。

ケアンズの郊外の、それこそ自然イッパイのところをレンタカーで走ってた。
『………あれ。ん?これ、ここ、来たことあるよな』と思ったんです。デジャブって言うヤツかなぁと思った。
『あぁ、そこを曲がって車で20分で海岸があって……』と思って曲がって、
『……あぁ、そうそう。ここのね。この店……』
そういえば、オーストラリアの交差点は独特のロータリー方式だけれど、
初めてなのにすんごくなじんでるわ。
で、『あぁ、ここ、この家、あら、隣……変わってるわぁ』って、昔懐かしいーって感じにさいなまれた。

降りてみて、うろついてみてたら、
家から白髪のおばあちゃんが出てきて、「あっ!」って二人とも声を上げた。


554 :本当にあった怖い名無し:2008/11/29(土) 03:22:20 ID:GXx0yKkX0
おばあちゃんは、レイミーさんっていって、その名前も聞き覚えがある気がした。

家に上げてもらって、そして飾ってある写真を見てびっくりした。
レイミーさんいわく、「これは私のお母さんの若い頃」といった。
見てみると、外人さんなんだけれど、私そっくりの人が白黒写真に写っていた。

レイミーさんは二階に誘って、昔、自分の母がつかっていたという、ミシンのある部屋を見せてくれた。
私は、『あ、そうだ……あなたに、あげようと思って忘れていた……』と、
ミシン台の横の引き出しを開けて、フタの裏の封筒を取り出した。
中には、古ぼけた小切手が一枚。
私は、ほんとうに、ここにいたんだな……って実感できた。

今も、たびたびレイミーさんとは文通をしています。

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