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『ツキとギン』


不可解な体験、謎な話~enigma~ Part47

722 :1/3:2008/10/21(火) 18:54:58 ID:SofZA5Rm0
10歳から12歳までの頃の話。

メンヘラって思われるかもしれないけど、私は常に多重人格の様な体験をしてた。
とはいっても、TVで観る様な別人格が現れるとかでは無く、頭の中で声が聞こえる事がしばしばあった。
声の主は男と女。声の感じは、若めの成人男女、といった感じだった。
確かにはっきりと(幻聴って言われるかもしれないけど)聞こえてた。

当時私は中学受験を控えてて、都内でもよくあるNのバッグの塾に通ってた。
初めて声を聞いたのは、その塾のテスト中だったと思う。
突然女性の声で、『何やってるの?』って声が聞こえた。
私は驚き周囲を確認するも、近くに大人の姿は無い。
すると今度は男の声で、『お前さー、ツキが聞いてるだろ?答えてやれよ』って。
月?何のことか分からなかった。頭がおかしくなったのかと思った。
それでもしつこく『おーい』とか聞いてくるのだが、
もちろん厳しい塾だし、私語なんかしてたら怒られる!って思っていたので、ずっと無視をしていた。

その帰り道、バスで帰る為に駅まで歩きながら、あの2人の事を考えていた。
周りの雑踏に掻き消されるぐらいの小さな声で、「ツキ・・・」って言ってみた。
すると、『あ、聞こえてたんだね。名前覚えてくれたんだ。えらいえらい』とツキ。
この時は冷や汗が出るほど驚いた。
男の方は、無視したことが気に入らなかったのか怒っていた。

本当に頭がおかしくなったんだと思った。
当時看護婦をしていた母に相談してみたところ、「また聞こえたら病院に行ってみる?」って言われた。
”頭がおかしくなった人の病院は怖い”っていうのが当時の私の印象で、
親にはもう相談出来ないって子供心にそう決めた。

日が経つにつれその現象(幻聴?)にもなれた私は、
気付かれないようにコソコソと、その2人と会話をする様になった。
何回か話すにつれ、男は『ギンだよ』って教えてくれた。


723 :2/3:2008/10/21(火) 18:56:02 ID:SofZA5Rm0
ギンの性格は短気で、口が悪いが頼れる存在。当時の私には、心強い兄の様に感じていた。
逆にツキは優しく、何でも知っていて穏やかな話し方をする女性だった。
私はこの2人が本当に好きだった。

例えばギンは、自分の声が周りに聞こえていないのをいい事に、
友人の話を『こいつおもしろいな~』って笑っていたり、
私が親に怒られている間は、『母ちゃん話長いね~』とか煽り、
こっちが笑いをこらえるのに必死だった時もあった。
また、テストの時間、小声で頭のいいツキ♀に答えを聞こうとし、ギン♂に怒鳴られるなんて事もあった。

ツキはテストの時間、『ココは前に○○先生が~』とか、ちょっとしたヒントをくれた。
なかでもツキの話は、こどもの私でも興味津々だった。
大半がうろ覚えなのだが、確実に覚えているものをひとつ。
ツキ『○○(←私)、地球は本当に丸いと思う?』
私 「うん。丸い」
ツキ『本当にそう思う?』
私 「何で?そう教わったし、テレビでも地球は丸いよ?」
ツキ『丸いって言われてるから、そう思うのかもしれないでしょ?』
私 「丸くないって思ってたのは昔の人でしょ?ツキは昔の人なの?」
ツキ『教えない。でも○○(←私)には教えてあげる。地球は丸でも平らでもないわ』
私 「??・・・全然分かんないよ」
ツキ『ごめんね。でもこれだけは憶えておいて。地球の壁の向こうに私達はいるから』
(ここが非常に印象的だった)
私 「壁?」
ツキ『いつか会いに来てね』
私 「うん。絶対行く。約束する」
ギン『おい、ツキ!もーいいだろ。そろそろ母ちゃんが飯呼びに来るぞ』
私 「分かった!ふたりとも『シーッ』」
んで即母親登場みたいな。


724 :3/3:2008/10/21(火) 18:58:00 ID:SofZA5Rm0
でも私は、妹にその話をしてしまい、妹から母親に伝わり、病院へ連れて行かれる事になる。
私は頭がおかしくなってもいいから、2人とは離れたくなかったので、嫌がって泣きじゃくった。
病院では軽いテスト?(クイズから絵を見せられたり、テレビを見て感想を述べたり)を行ったのだが、
驚くべき事に、その時だけは問題の答え方は、全てギンが教えてくれた。そのぐらいありえなかった。
結果問題はなく、2人はそれからも私と共にいた。

だが2年ぐらい経ったある日、
毎日会話をしていたのにもかかわらず、だんだんとギンの声が聞こえなくなってきた。
遠くから声が聞こえるように、小さくしか聞こえないのだ。
私は不安になってツキに聞いた。
ツキは言った。『あなたが大人になるにつれ私達の声は聞こえなくなるの』と。
私は大人になんてなりたくないから、離れないでって嘆願したが、
ツキは『ごめんなさい』としか言わなかった。

ギンの声が消え、そしてツキの声が消えた時、私は初めて学校を休み、1日中布団の中で泣いていた。

あれから10年以上経つが、あの2人の事をふと思い出す。
今でも誰か別のこどもと、楽しくお喋りをしているのだろうか。
地球の壁の向こうにいる友達へ、「ありがとう」とひとこと言いたかったな。


726 :本当にあった怖い名無し:2008/10/21(火) 19:35:54 ID:BQhkft4V0
すごく興味あるんだけど、ツキとギンの正体についてはまったく情報なしですか?
同じように聴こえる人もいる、とかいう話はありましたか?


727 :722:2008/10/21(火) 19:58:49 ID:SofZA5Rm0
>>726
2人の声が聞こえなくなってから、両親や祖父に聞いてみたものの、結局のところ分からずじまいでした。
先祖の可能性とか考えてみたんですけど・・・。

ただ、ギンに1度だけ「君たちはだれなの?」って聞いたことがあります。
でも『めんどくさい』だったか、『何でイチイチお前に説明しなきゃ・・・』みたいな事を言われて、
教えてもらえなかった事がありました。
会話なので、きちんと一字一句合ってるかどうかは分からないんですけど。

また、私の同じ様に声が聴こえる人は確認できませんでした。
それが余計に頭いっちゃったのかと思ってて、あまり人にはカミングアウトできませんでした。

せっかく興味を持って頂いたのに、満足な情報が無くてごめんなさい。


728 :(´・ω・`) ぼくは かわいいこだぬきだよ:2008/10/21(火) 20:04:53 ID:4Mi21K520
>>727
本当に不可解な体験でしたね。
ツキさんとギンさんからは、地球の形状以外で教えてもらった、
何か不思議な情報が他にあったら、出来るだけ教えてもらえませんか?
例えば、地球や日本の歴史の『本当はこうだった』みたいな、面白い情報はありませんでしたか?


730 :722:2008/10/21(火) 20:23:49 ID:SofZA5Rm0
>>728
地球の形状以外では覚えてないんですよね。
うろ覚えで。
あと覚えているのは何気ない会話で。
内容は大した事ないんですけどね。

私 「いつも一緒だけど、ご飯食べないの?」
ギン『食ってるよ!当たり前だろ!バカ!』
ツキ『ギン。そういう言い方はしないの』
ギン『・・・』

またある日。
ギン『お前って、絶対事故に合うと思うんだ。俺』
私 「えー。合わないよ」
ギン『いや、お前信号とか見ないだろ?』
私 「見てるよー」
ツキ『私達と話しているから、気が付かないのよね?』
私 「うーん。(見てるのに・・・)」
ギン『ほら信号ッ!!』
この時信号赤w

とかはありました。それぐらいですかね。
やっぱ頭おかしかったですよねw

妹にも聞いて、他にもあったら今日中にうpします。


733 :本当にあった怖い名無し:2008/10/21(火) 20:36:40 ID:WKl1kNce0
地球は丸でも平らでもない、か。じゃあなんなんだろう。壁って言い方をするってことは、部屋とか。
実はある上位生命体に生物観察のような感じで、箱の中で飼われてるのが俺たちだったりしてね。

ちょっと気になったんだけど、そのギンとツキには、心で思っただけでは聞こえないの?声に出さないとダメ?


739 :本当にあった怖い名無し:2008/10/21(火) 20:55:41 ID:x/yC0IwiO
>>731
おばけっていう可能性もあるかもね


745 :730:2008/10/21(火) 21:41:53 ID:SofZA5Rm0
妹に当時の話を聞いてみました。
が、聞こえていたのは私自身だけだったですし、妹が知っているのは私からの話だけ。
更に10年以上前の事なので、覚えていないとの事。
残念ながら、大した情報は得られませんでした。

これ以上新たな情報はないと思うのでROMります。
結構色んな意見があるので、見ててきついので。すみません。
気分を悪くされた方も、すみませんでした。

>>733
何なんでしょうね?生命体は考えもしませんでした。
子供の頃は海をずーっといったら会えるかな?程度で。

会話は思ってるだけじゃダメでした。小声でも伝わりましたけど。
前に書いた、親に怒られている時や授業中、2人は私が話せないの知ってて話しかけてきましたから。

>>739
かもしれませんね。
いずれにせよ楽しかった良い思い出です。

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