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『不思議な爺ちゃん』


不可解な体験、謎な話~enigma~ Part24

222 :本当にあった怖い名無し:05/02/06 18:58:54 ID:dPL/rfZy0
そういえば。俺じゃあないが、友人から聞いた妙な話。

十年前、友人の祖父が危篤になったそうな。
で、親族一同が集まっている中、
今までロクに言葉も発せなかった爺さんが、妙にはっきりした口調で話し始めたそうな。
「○○、すまないが今すぐ、●●の◎に行って、花を添えてきてくれんか。今夜中に出てくれ」
「●。ワシの遣り残した仕事がある。今すぐ何処何処まで行って、探してきてくれ。恐らくは泊まりになるだろう」
「◎さん、うちの犬、おるだろう。アレがどうにもおかしいんだ。頑丈な檻にでも入れて、一晩付いててやってくれ」
「〇、この寝床は具合が悪い。違う部屋…〇の部屋に移してくれ。それと、フロを沸かしてくれ。頼む」

そう皆にてきぱきと指示を出し、皆その通りに動いた。
結果として、その爺さまの家には殆ど誰も居なくなった訳だ。

その明け方少し前、その爺さまは大往生を迎えた。
そしてその数時間後、阪神大震災が起きた。
爺さんが移る前に寝ていた部屋は棚が崩れ去り、親族の寝る筈だった部屋も少し崩れた。
犬小屋も瓦礫で埋まったし、家もかなり壊れまくった。
でも死人は居なかった。全員が爺さまの言うとおりに動いていたからだ。
犬はケージに入ってて無事だったし、親族は皆出払っていた。
両隣の家は何人も死んだらしいが、その家だけは死人は全くでなかったと言う。
水道も止まったが、風呂が沸かしてあったので問題も無かったという。

そんな不思議な話。

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